公益社団法人日本化学会 : コロイドおよび界面化学部会

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平成29年度Lectureship Award受賞者の決定 2017.02.13

平成29年1月20日(金)に、当部会の平成28年度賞選考委員会が、化学会館にて開催されました。Lectureship Award (LA) 4名の候補者が推薦され、厳正かつ慎重な審査を行った結果、下記の方々が、受賞候補者として,選出されました。そして、同日行われた部会役員会にて、受賞者として承認されましたので、ご報告致します。

第18回 Lectureship Award 受賞者

  • Piero Baglioni 教授(University of Florence, Italy)
  • Junbai Li 教授(中国科学院,中華人民共和国)

選考理由

LAは、「当該分野で著しい活躍をされておられる、あるいは将来この分野での活躍が期待できる著名な研究者」に対する国際賞です。

Baglioni教授(1953年生)は、フィレンチェ大学のChemistryのDirectorを務めておられ、産業応用を見据えた界面活性剤、洗浄技術を開発されたオピニオンリーダーの一人です。散乱法を中心としたミセルの構造解析から出発し、マイクロエマルションやヒドロゲルを用いた新しい洗浄技術の開発へと結びつけ、さらにこれを文化財修復へと応用した独創的な業績が高く評価されました。論文も400報以上国際誌に掲載されています。

Li教授(1964年生)は、中国でのコロイド界面化学の中心的役割を果たしている気鋭の研究者で、Key Laboratory of Colloid and Interface Science のDirectorを1999年から務めておられます。特に、生体物質を含んだ界面分子集合体の作成・機能、いわゆる生体模倣化学の分野で世界的な業績を挙げられています。脂質膜表面でのフォスフォリパーゼの作用機構の解明や分子集合体を用いた選択輸送、ドラッグデリバリーに関する研究はそのオリジナリティーが高く評価されています。Colloids and Surfaces Aなど一流誌のEditorやIACISのCouncil Memberを務めるなど、コロイド化学の分野での世界的な活躍が評価されました。

Baglioni教授、Li教授の以上の業績は、世界的に高く評価できるもので、LA受賞者候補者として選出されました。

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