公益社団法人日本化学会 : コロイドおよび界面化学部会

  1. English
  2. 入会案内

第43回コロイド界面技術シンポジウム 自己組織化や分子集合体を活用した製剤設計・評価技術 2025.10.08

第43回コロイド界面技術シンポジウム

自己組織化や分子集合体を活用した製剤設計・評価技術

 

主催:日本化学会 コロイドおよび界面化学部会

協賛(予定):応用物理学会、化学工学会、高分子学会、日本レオロジー学会、日本化粧品技術者会、日本香粧品学会、日本生物工学会、日本熱測定学会、日本農芸化学会、日本膜学会、日本薬学会、日本薬剤学会、日本油化学会、粉体工学会、日本物理学会、日本生物物理学会、日本分析化学会、日本吸着学会

会期:2026年1月23日(金)

会場:同志社大学東京サテライト・キャンパス (東京都中央区京橋2丁目7番19号 京橋イーストビル3階)

開催方式:ハイブリッド(対面・オンライン)

開催概要:コロイドおよび界面化学分野の主要な研究対象である界面活性剤やポリマー、粒子などには、ナノからマイクロスケールで自己組織化により秩序だった構造を形成するものが数多く存在します。これらは化粧品のみならず、医薬品製剤や機能性材料においても、製剤の安定性向上や有効成分の送達、さらには光学特性やテクスチャーといった性能に大きく寄与します。そのような構造体を巧みに操り、新たな製剤を創出・評価している最新技術についてご講演いただくことで、皆様の製剤開発への一助になればと考え、本テーマを企画いたしました。今回は、自己組織化や分子集合体についての基礎的な内容から、これらを用いた製剤設計、そして最新の評価技術まで、バラエティーに富んだ構成となっております。また、現地でご参加の皆様は、講師の先生と名刺交換や個別質問ができる時間を設けております。製剤開発の未来に向け、是非ご参加のほどよろしくお願いいたします。

 

プログラム

10:00-11:10 界面活性剤分子集合体の多様性とおもしろさ 

横浜国立大学 荒牧賢治先生

界面活性剤・脂質などの両親媒体性分子は溶液中で自発的に集合し,分子集合体を形成します。その構造は分子構造,組成,溶媒の性質などで変化し,構造により溶液の物性に変化を与えます。ここではミセル,マイクロエマルション,リオトロピック液晶などの分子集合系について,講演者がこれまで手がけた研究トピックについてピックアップして紹介し,それらの中で見つけた発見や応用技術との関連をお伝えしたいと思います。

11:20-12:10 NMRによるナノ分散系の内部構造解析と製剤物性評価  

千葉大学 植田圭祐先生

薬学分野では、難溶性薬物の溶解性改善や核酸医薬の送達技術の進展に伴い、マイクロエマルションや脂質ナノ粒子(LNP)といったナノ分散系が重要な製剤として広く利用されている。これらの内部組成や分布状態は安定性や薬効に直結するため、その分子レベルでの理解が求められている。本講演では、NMRを用いたナノ分散系の内部構造解析の事例を紹介し、成分分布や相互作用、分散状態の評価が製剤設計・品質評価にどのように貢献するかを議論する。

12:10-13:10 昼食・休憩

13:10-14:00 コロイド粒子の自己集合による構造形成とその光学特性 

名古屋市立大学 山中淳平先生

サブミクロンサイズで粒径の揃ったコロイド粒子は、媒体中で自発的に配列・集合して、コロイド結晶や会合体を形成します。3次元的な構造のほか、表面・界面での2次元構造の生成も知られています。これらの構造のうち、光の波長の空間周期を持つ構造は、フォトニック結晶として活用が期待されています。本講では、コロイド粒子の構造形成の基礎と応用について、ダイヤモンド格子の構築や宇宙実験など、最近のトピックスも含めて紹介します。

14:10-15:00 経皮薬物送達のための界面制御技術 -S/O技術と界面活性イオン液体- 

九州大学 後藤雅宏先生

インスリンに代表される様々なバイオ医薬品は、現在そのほとんどが注射で投与されている。本講演では、これらバイオ製剤の経皮送達技術について紹介する。経皮送達の鍵を握るのは、バイオ分子の界面制御技術となる。その代表的なバイオコーティング技術(S/O技術)を利用したペプチド(インスリン)の経皮製剤化やワクチン創成並びに界面活性を有するイオン液体による核酸医薬(DNAやmRNA)の経皮送達技術について解説する。

15:00-15:20 休憩

15:20-16:00 つけるだけでメイクが落とせる?!動的濡れ性を制御したメイク自発洗浄技術の開発  

花王株式会社 加賀谷真理子氏

メイク洗浄において、肌に優しく、かつメイクをきちんと落とすことは重要である。メイクは疎水的な対象であり、落とすためには物理力を必要とする。そのため、消費者はメイクを落としたい気持ちと肌を擦りたくない気持ちにジレンマを感じてメイクを落としている。今回我々は、洗浄剤(油剤+界面活性剤)中の界面活性剤のHLBを制御することで、メイクと肌界面の濡れ性を制御し、水を引き込むことで、物理力を必要とせずメイクを落とせる技術を開発した。

16:10-16:50 制汗剤の機能特性解析~アルミニウム塩が形成するコロイドゲルの構造解析~ 

ライオン株式会社 正岡幸子氏

クロルヒドロキシアルミニウム(ACH)は制汗剤の機能成分として広く使用されており、発汗による pH 上昇に伴い皮膚上の ACH がゲル化することで制汗効果を発現する。汗のpH付近ではACHのゲル生成量は少量であるが、塩添加によりゲル化pHの低下と制汗効果の向上を達成した。本講演では、超小角/小角/広角 X 線散乱法を用いた新たな構造因子解析法に基づき、制汗機能が向上するゲル構造とゲル形成メカニズムについて紹介する。

16:50-17:20  講師の先⽣⽅との名刺交換・個別の質疑応答(現地参加者のみ)

【参加費】

部会員・講師紹介15,000円、日本化学会・協賛・後援学会員18,000円、非会員25,000円、学生(部会員) 3,000円、学生(非会員) 5,000円

※参加費は全て税込価格となります。

※ご勤務先が法人部会員の場合は部会員、日本化学会法人会員の場合は日本化学会員、協賛学会法人会員の場合は協賛学会員扱いとなります。

 

【お申込方法】

申込はこちら

https://app.payvent.net/embedded_forms/show/68e32233b2452329f4891bca

申込は当日まで受け付けますが、会場での現金授受を伴う受付は行いませんので、当日でも申し込みサイトからお申込み下さい(当日申込はカード決済でお願い致します。)。当日の円滑な運営のために、可能な限り1/16(金)までのお申し込みにご協力をよろしくお願いいたします。

 

【お問合せ】

日本化学会 コロイドおよび界面化学部会

E-mail: jigyoukikaku_01(at-mark)colloid.csj.jp

※「(at-mark)」は半角の「@」へ変更してください。

 

先頭に戻る